スクランブル交差点。自転車はどう渡る?
自転車で交差点を渡った時に、後続の自動車からクラクションで脅されました。その経緯を記します。
クラクション鳴らされる
近所の駅前はスクランブル交差点になっています。
スクランブルといってもそれほど規模の大きいものではありません。
そこを自転車で渡るときに、正面の自動車用の信号が青だったので、そのまま直進しました。
すると、後ろからやってきた自動車に思いっきりクラクションを鳴らされました。
その車は、自転車の私が交差点で止まるものだと思い、ほとんど減速せずに左折しようとしたようです。
ところが、目の前の自転車が止まらずに直進したので、あわててクラクションを鳴らしたのでした。
警告の意味もあったでしょうが、脅しのようにも感じられました。
自転車は軽車両
私の理解では、自転車は軽車両に分類され、自動車の仲間です。
だから、交差点は自動車の信号に従えばいいと考えて直進したのでした。
法律に照らして、いくら正しいと言っても、轢かれてしまっては元も子もありません。
家に帰って妻に話すと、スクランブル交差点では、自転車は歩行者と同じ信号に従わなければいけないのではないか、という意見でした。
そう言われると、そういう特別ルールがあるかもしれないと考え、調べてみました。
道路交通法では
自転車を軽車両と位置づけているのは道路交通法です。
ちなみに4月から施行される自転車のヘルメット着用の努力義務も道路交通法によります。
普通の自転車だけでなく、電動アシスト自転車も軽車両になります。ほかに軽車両に位置づけられるのはリヤカーなどです。
原付バイクは軽車両ではなく、「原動機付き自転車」に位置づけられています。
道路交通法では車両などは「歩行者」、「軽車両」、「原動機付き自転車」、「自動車」の四つの区分に分けられているのです。
「歩行者」以外は全て「車両」となり、車両用信号に従わなければなりません。
だから軽車両に位置づけられている自転車は、車両用信号機に従わなければならないのです。
降りれば歩行者扱い
自転車を下りて、手で押す場合は軽車両ではなく歩行者扱いになります。
もし、歩行者用の信号機に従って通行したいのであれば、交差点を渡る時は自転車に乗ったままではなく、いったん降りて手で押さなければならないのです。
繰り返しますが、自転車は自動車と同じ「車両」の仲間なので、交差点では自動車の信号に従えばいいのです。
というより、従わなければならないのです。
スクランブル交差点
では、スクランブル交差点ではどうなのでしょうか。
結論から先に言うと、スクランブル交差点だけの特別な走行ルールはありません。
スクランブル交差点でも、自転車は自動車の信号に従わなければなりません。
だから、歩行者と一緒になって渡る場合には、自転車を降りなければいけないのです。
私が問題にしている交差点は、スクランブル交差点と言っても、渋谷駅前のような通行人の多い大規模なものではありません。
歩行者などほとんどいない時間帯もあります。
それでも、歩行者用信号に従って渡ろうとするのならば、自転車から降りて、渡らなければならないのです。
その方が不合理なのは言うまでもありません。
右折は直角ルール
ついでにいうと、自転車の場合、交差点の右折は、いったん直進して交差点の向こうまで行って、右を向いて車両用信号に従って渡るという2段階での直角ルールが決められています。
これはスクランブル交差点でも同じです。
スクランブル交差点を斜めに横断するのであれば、自転車から降りて歩行者扱いになって、自転車を押して通行しなければなりません。
法律より生命が大事
やはり、私の渡り方が正しかったのですが、クラクションを鳴らして私を脅かした車に、そのことを告げるチャンスはありません。
もし、あの時、接触事故になっていたら、示談などで私の主張が認められるかもしれませんが、その時には、すでに私は天国に行っているかもしれません。
自転車に乗る時は法律よりも自分の生命優先で考えなければ。
妻には一応、私の理解が正しかったことは告げようと思っていますが、「でも退かれるよりいいじゃない」と言われて終わりのような気がします。